「東洋のマンチェスター」の栄華伝える 大阪城天守閣上回る資金投入 渋沢栄一も名誉顧問に 大大阪 モダン建築を歩く㊦ 綿業会館(1931年)
今年7月から新一万円札の顔になる実業家、渋沢栄一。500社以上の企業の創立に関わり、「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢が設立に尽力した企業のひとつが、明治15(1882)年に誕生した大阪紡績(現・東洋紡)だ。近代的設備を取り入れ、大量生産を実現した大阪紡績の成功は後発の紡績会社設立の呼び水となり、紡績業を中心とした繊維産業が勃興。大阪は「東洋のマンチェスター」と呼ばれる工業都市へと発展した。繊維業